久しぶりに読書している。

最近の読んでいる本について。あるいはその他のこと。

海外文学

「カラマーゾフの兄弟(中)」 ドストエフスキー 新潮文庫

よくわからない、やや退屈な上巻から一転して怒涛の展開へ。あまり長さを感じることなく読み終えました。 長老の死からアリョーシャ闇落ちかと思わせつつ立ち直り、そしてドミートリイは愛する女性のために奔走するも、生来軽率で暴力的なため、成り行きで小…

「カラマーゾフの兄弟(上)」 ドストエフスキー 新潮文庫

「世界文学屈指の名作」というキャッチフレーズに惹かれて、とりあえず頑張って上巻は読み終わりました。正直、現時点では「何が何やら・・・」という感想です。 素っ頓狂な道化の親父、狂暴な放蕩者の長男、理性的だがやや冷たい印象の次男、信心深く誰から…

「赤と黒 (下)」 スタンダール 新潮文庫

衝撃的な本作もようやく読了。実際の事件をモデルにしたものだそうだ。 上巻でのレーナル夫人との不倫が終わりを告げ、今度は大貴族ラ・モール家の秘書として雇われたジュリアン・ソレル。業務においては才能を示し信頼を得るも、田舎の平民出身のため貴族の…

「アンナ・カレーニナ」 トルストイ 光文社古典新訳文庫

やっと読み終わった!超大作。単なる不倫のお話というだけではない、いろんなものが詰め込まれた小説でした。 登場人物がだいたい皆美形、金持ち、有能、上品な貴族という少女漫画のような設定がありつつも、当時のロシアの社交界、政治、農業、宗教、哲学と…

「レ・ミゼラブル(下)」 ヴィクトル・ユゴー 角川文庫

やっと読了。長く感じたが、これでも本来の作品をかなり凝縮したものなのだそうだ。いったいどんな結末になるのかと思っていたが、予想以上に感動的なものだった。 ジャン・ヴァルジャンが逃亡生活を送る中、共に生活する養女ともいうべきコゼットは、マリウ…

「レ・ミゼラブル(上)」 ヴィクトル・ユゴー 角川文庫

タイトルはあまりに有名、出だしも何となくわかる、でもそれ以上読んだことなかったので楽しみに読み進めた。 ジャン・ヴァルジャンはあまりの貧しさのためパンを盗み、投獄されるが身体能力が高かったために何度か脱獄を試み、捕まるを繰り返して相当の年月…

「赤と黒(上)」 スタンダール 新潮文庫

やっと上巻読み終わった。面白いけど、けっこう長い。不倫&成り上がりの一直線のストーリーかと思っていたが、主人公が純粋な悪人というわけでもなく、この先の展開も楽しみだ。 貧しい家に生まれたジュリアンは、才気煥発の美少年で家族と折り合いが悪く、…

「イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ」 トルストイ 光文社

1冊に2つの作品が収録されていた。どちらも大変暗い作品。読後感はあまりよろしくない。 「イワン・イリイチの死」は、彼の葬儀の話からさかのぼって物語が進行するが、仕事人間だった男が病に侵され、ひたすら苦しみながら健康である家族にいらだち、憎しみ…

「車輪の下で」 ヘッセ 光文社

ぼんやりと概要を知っていたような気がするのだが、改めて丁寧に読んでみた。とても悲しい小説だった。 主人公ハンスはなまじ優秀なために、早くから勉強漬けとなり周囲からの期待を受け、エリート校に入学するが、ますます勉強せざるを得なくなり友人も少な…

「星の王子様」 サン=テグジュペリ ゴマブックス

以前、中田敦彦氏のYoutube動画でこの本の解説を見たような記憶がある。今回読んでみて、とても読みやすい児童書のようだが、さまざまな比喩や人生訓が含まれているようだ。 もちろん中田氏のように鋭い分析力など持ち合わせていないのでぼやっとした部分も…

「若きウェルテルの悩み」 ゲーテ 新潮文庫

タイトルは知っていたので、非常に有名な小説だと思うが筋は知らなかった。読んだ率直な感想としては、ストーカーになるタイプの人が心理的に追い詰められていく過程を描いたもの、なのかと思った。 ウェルテルは性格がよく非の打ちどころのない美少女ロッテ…

「チップス先生、さようなら」 ジェイムズ・ヒルトン 慧文社

冗談好きで人気があるが、常識的な老先生の、どちらかといえば平凡な日常を描いた作品である。ページ数あまりないので読み終えるのに日数はかからなかった。 中年期に偶然出会った若く魅力的な女性と結婚するのだが、彼女は早々に亡くなってしまう。新しく赴…