久しぶりに読書している。

最近の読んでいる本について。あるいはその他のこと。

「レ・ミゼラブル(上)」 ヴィクトル・ユゴー 角川文庫

タイトルはあまりに有名、出だしも何となくわかる、でもそれ以上読んだことなかったので楽しみに読み進めた。

 

ジャン・ヴァルジャンはあまりの貧しさのためパンを盗み、投獄されるが身体能力が高かったために何度か脱獄を試み、捕まるを繰り返して相当の年月を刑務所で過ごす。

 

ようやく刑期が明けて社会に出るも人々は冷たく、温情で泊めてくれた教会から銀の食器を盗み、警察に捕まるも「彼にあげたものです」という神父の言葉で放免となる。

 

ここまでは知っていた話。そのあと、名を変え社会のために一心に働き、とうとう市長になるが自分と間違われて有罪判決が出た者の裁判で、ジャン・ヴァルジャンは私であると名乗り、再び投獄される。

 

海上の事故を利用してまた逃亡者生活に入るが、途中で市長時代に知り合った女(死亡)の一人娘を困窮から救い出し、またマリウスという人物が登場してこれからの話に絡みそうである。

 

生活保護などのセーフティネットがなかったようで、貧困の描写はかなりえげつない。また司法も当てにならないさまが各所で示唆されている。現代は何だかんだいってもましだと思わされた。下巻、最後まで読み通したい。