久しぶりに読書している。

最近の読んでいる本について。あるいはその他のこと。

「幸福論(第二部)」 ヒルティ 岩波文庫

大変に濃い内容で、気になる所をノートに控えながら読んでいたらものすごく時間がかかってしまった。

 

世の人の考える幸福とはかなり乖離があり、最終的に神とかキリストとかの話題を抜きにしては語れなくなっている。一般的な人生論と異なり、宗教色がものすごく強い。

 

生きている中で、何度か極めて苦しい体験をした者、あるいは絶望したことのある者にしかわからないようなくだりも多々ある。読んでいて大いに励まされたが、精神的な価値や内面の成長といった事柄に関心のない人にとっては受けつけないかもしれないと思う。そういう意味では人を選ぶ。たとえば、聖書に全く興味のないような人は読んでも得るところは少ないかと。

 

正直、アランやラッセル、あるいはショーペンハウエルの幸福論は2回読もうとは思えなかったが、ヒルティのものは時間さえあれば何度でも読みたい。とりあえず次は第三部に進む。