久しぶりに読書している。

最近の読んでいる本について。あるいはその他のこと。

「カラマーゾフの兄弟(中)」 ドストエフスキー 新潮文庫

よくわからない、やや退屈な上巻から一転して怒涛の展開へ。あまり長さを感じることなく読み終えました。

 

長老の死からアリョーシャ闇落ちかと思わせつつ立ち直り、そしてドミートリイは愛する女性のために奔走するも、生来軽率で暴力的なため、成り行きで小間使いの老人の頭をかちわってしまう。

 

ところがその老人は命を取り留めた一方、フョードルが殺されており、ドミートリイには身に覚えのない父親殺害の嫌疑がかかる。必死に弁明するも、あまり理性的でない彼は発言の整合性が取れておらず、日ごろの言動からも不利な証言ばかりが出てくる。

 

ところでロシアにも芥川龍之介の「蜘蛛の糸」と似た話があるようで、蜘蛛の糸の代わりに葱につかまって地獄から出ようとするもやはり追いすがる罪人たちを蹴落とそうとして葱が切れてしまう、というのが結末。